2020.01.18 Saturday/ |
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二日目の朝、結局は早朝4時に出発することにして
まずは穂高岳山荘を目指します。
ココから先は岩場が多く、落石の危険もあるので
ヘルメットを被りヘッドランプを装着。
所々にあるマーキングされた印と踏み跡を頼りに進みますが
岩場は踏み跡がわかりにくく、何度かルートを間違えました。
一時間くらい歩いて、ザイテングラートに到着。
昨日、涸沢ヒュッテの中のインフォメーションボードに
ザイテングラートで滑落による死者が3名
立て続けにあったことが注意喚起として掲示してありましたが
いずれもヘルメット未装着による頭部損傷が原因とのこと。
ここから本格的な岩登りになるので、
気を引き締めて慎重に進みます。
だんだん夜が明けてきました。
三日月がキレイです。
地面には霜柱が出来ていて寒いですが、
登っているとちょうどよい感じです。
鎖場や、鉄ハシゴなども所々ありますが、
三点支持で確実に登っていきます。
高度感もそんなになくて、難しい感じではないです。
少し上まで登ると、山の向こうに
テント場からは全く見えなかった雲海が見えてきました。
そのうち5:59くらいに日の出を迎えました。
山肌が赤く染まってくるモルゲンロートが来た〜
下から見たらきれいなんでしょうが、
上からでもスゴイ幻想的です。
朝焼けに照らされながら、ズンズン登っていきます。
ザイテングラートを抜けて
山荘が見えてきました。
日もすっかり昇り朝焼けがキレイですが、
山荘前には人が全くいません。
朝日と雲海。
補給食と水分を摂り、少し休憩してさらに山頂を目指します。
山荘付近で標高2983mあるので、
実質あと200m程登れば山頂です。
山荘から見える斜面を登ります。
よーく見ると鉄ハシゴが見えます(見えるかな?)
ほぼ垂直の斜面を登っていき、一気に高度を上げていきます。
鉄ハシゴはしっかり取り付けられています
山荘近くにテントが見えます。
このあたりは浮き石も多く、石を下に落とさないように
細心の注意を払いながら登っていきます。
それにしてもさすが平日、他に登山者は全くいません。
休日だと渋滞して、時間がかかるんだろうな〜
山荘を挟んで3103mの涸沢岳
太陽がだいぶ昇ってきました。
涸沢岳と北穂高岳の間に槍が来た〜
三千メートル峰の豪華な顔合わせ。
ず〜っと雲海を眺めながら登っていきますが
全然見ていて飽きません。
素晴らしい天気と景色です。
青い空と白い雲海と金色に輝く山々のコラボ。
稜線に出て西側をようやく見ることが出来ました。
遠くに白山が見えます。
まだ雪が降っていないのか、山頂付近は白くなってません。
手前に見えるのが、笠ヶ岳でしょうか。
まだ登ったことないですが、非常にかっこいい山です。
こうして登ったことのないカッコイイ山を見てしまうと
いつか登ってみたい・・・ってなるんですよね。不思議です。
そして見えてきたのが、難所のジャンダルム。
この場所で一体何人の人が命を落としたんでしょうか。
写真ではあまり伝わりませんが
静かに佇む存在感のある山塊は、異様な迫力でした。
空の青がだんだん濃くなってきた。
山頂まであと少し。
西穂や前穂への分岐点。
そして遂に奥穂高岳山頂。
標高3190mの日本第三位の高峰。
三千メートル峰は今年、
仙丈ヶ岳・立山に続いて三座目です。
頭痛とかも全く無いので、
さすがに高度順応してきたんでしょうか。
東の方を見れば、八ヶ岳や富士山が見えます
山頂は360℃のパノラマでとにかく眺めが最高です。
写真では全然うまく伝わりませんが、
とにかくスケールが違います。
しかも誰〜も他に登山者がいないので、山頂貸し切りという贅沢な時間。
嫁と二人で、今まで登った山とかこれから登りたい山など
あ〜でもないこ〜でもないと話しながら、ダラダラ過ごします。
時間があれば1時間でも2時間でも過ごしていたい場所でしたが、
そうこうしているうちに、今日中に家に帰らないといけないことを思い出し、
山頂から上高地のバス停まで6時間ほどかかるので、渋々下山。
途中の穂高岳山荘で手ぬぐいを購入し、
すっかり明るくなったザイテングラートを通り抜け
帰りは涸沢小屋経由のルートでテント場まで戻りました。
ようやく日の当たる時間だったので、昼食を作って食べている間に
寝袋やテントなどを干したり、荷物をパッキング。
11時くらいには上高地に向けて出発です。
地図を見ると、来た道以外にパノラマコースというルートがあり
徳沢園までのコースタイムもココから4時間くらいで
来た道と同じくらいだったので、行ったことのないルートを選択
少しハードそうな道のりにワクワク。
滑落するとかなりヤバイ高さの岩場や
日陰が多く、岩場や細い板の橋の上が凍っていたりで
かなり危険度が高いルートでした。
ザイルも所々に設置はされていますが、あくまで補助的なもの。
足場をしっかり確保して登ります。
登山靴もしっかりしたもの (岩場でも登りやすいクライミングゾーンのソールがついた物)
のほうが安全だと思います。
途中、通り慣れた感じの山小屋関係者っぽい
登山者2人とすれ違いました。
こちらの姿をみてすこし驚いた様子でしたが
この先、落石の危険があり注意して、と教えていただきました。
アップダウンが結構激しくて、
なかなか進みませんが、ルート的には変化があって
非常に登り甲斐のあるルートで楽しいです。
振り返ると槍ヶ岳。
しばらくしてようやく稜線へ。
上高地へ続く、川沿いの道が見えます。
ココから見える涸沢も良い感じです。
もう少しで雪が降り積もりそうですが、
季節によって表情が全然違うんだろうな〜
これからは危険箇所もなく、徐々に樹林帯へ
木々もだんだん高くなり
紅葉が落葉した場所や
まだまだ緑の残る森の中など、変化に富んでいて飽きません。
ようやく上高地への分岐の看板へ
新村橋を渡り、
程なくして徳沢園へ。
平日なので人は全然いません。
時間があればココでお茶したかったですが、泣く泣く先に進みます。
この時点で14:30程。
最終バスまであと2時間30分で結構ギリギリです。
ストックワークを駆使して、結構早足で進み、
河童橋を通って
何とか上高地のバスターミナルに16:30分頃に到着です。
早朝4時から夕方4時過ぎまで
一日中歩き通しで、流石に疲れましたが
天気も最高だったし、非常に充実した二日間でした。
累積標高:登り1830m下り1859m 歩行距離:34.21km 行動時間:18時間57分(休憩時間含む)
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